岐阜県可児市 万寿実(ますみ)家具は、手作り家具や自然木・無垢材を基調としたインテリアのお店。
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  • デンマーク家具を巡る旅7
    「The Chairの話」

    PP Mobler 名作を今も作り続けるクラフトマン集団を訪ねて⑤
    PP503多くの著名人が座った「これぞ椅子の中の椅子」

    PP503 別名”The Chair”。

    ウェグナーの名を世に知らしめることとなったPP503。
    1949年に籐張りがデザインされ翌年の1950年に革張りが発表された。
    当時はウェグナーの作品の多くを制作していたヨハネスハンセン社から発表されたものだが、
    当時としてはあまりにもシンプル過ぎたため全く見向きもされなかった。
    デンマーク家具を巡る旅7PP503別名ザ・チェア

    そんな椅子に転機が訪れる。
    デンマーク家具を巡る旅7the chairに座るジョン・F・ケネディ大統領候補
    1960年のアメリカの大統領選でジョン・F・ケネディとリチャード・ニクソンとのテレビ討論会でこの椅子が使用されたことである。
    テレビに映ったことでアメリカをはじめ、世界中の注目を集めるようになったことは、この椅子を語る上では有名な話だ。

    当時は「ラウンドチェア」と呼ばれていたが、そのプロポーションの美しさや掛け心地の良さ、あらゆる点において最も完成度が高いことから
    「これぞ椅子の中の椅子だ」という意味で”The Chair”と呼ばれ、世界中で愛されるようになった。




    The Chairの象徴、ジョイントの美しさ


    デンマーク家具を巡る旅7IMG_8028.jpg

    ヨハネスハンセン社で制作されていた初期のものは背もたれに籐が巻かれている。

    それはデザインではなく、当時はジョイント部分の精度があまりなく、美しいジョイントを作り出す事ができなかったため、

    ウェグナー自身がみっともないと籐で隠していたという話もある。

    しかしPPモブラーが製造を受け継いだ現在では、全て精度の高い機械加工でフィンガージョイントが研削されているため、

    隠す必要がなく、その逆でウェグナーが言っていた「ジョイント部分等、見える箇所は必ず美しく」を体現している。

    以前は手作業の部分が非常の多く、個体差がかなりあったそうだ。

    しかし、現在ではPPモブラーのコンピューター制御によって、ウェグナーがデザインした寸法に忠実に再現することができるようになった。

    ただ、半製品に仕上られたものは完成品になるまで、手作業で削り、研磨するので、製作日数的には今も昔も変わらないそうだ。
    デンマーク家具を巡る旅7IMG_5636.jpg

    前脚とアームのジョイント部分には「ちり」と呼ばれる隙間が少しある。
    これは木の収縮で椅子の構造に影響が出ないようにとの施しだ。




    背中の木目の美しさ


    “The Chair”に限ったことではないが、PPモブラーの最大の特徴が木目の使い方だ。

    椅子の中心に表れる左右対称の木目。

    PPモブラーで作成されたどの椅子を見ても木目の美しさには驚きがある。

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    デンマーク家具を巡る旅7IMG_5628.jpgデンマーク家具を巡る旅7IMG_5600.jpg
    見事に美しく仕上げられた”The Chair”のフレーム

    綺麗に積み上げられた姿もまた見事

     


    COP15にて


    PPモブラー社は2009年12月にコペンハーゲンで開催されたCOP15 国連環境会議の正式スポンサーとなった。
    COP15のオフィシャルスポンサーになるには様々な環境的な要求をクリアする必要があったが、
    PPモブラーがオフィシャルスポンサーに選ばれた理由は言うまでもないだろう。
    デンマーク家具を巡る旅7the chairに座るバラク・オバマ大統領
    デンマーク家具を巡る旅7cop15で用意されたthe chair

    デンマーク家具を巡る旅7ウェグナーミュージアムに並べられたthe chair
    ウェグナーミュージアムにズラーッと並ぶ”The Chair”

    デンマークの家具を巡る旅 「PP58チェアの話」8へ続く

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