2013.1.10
珍しいモルドバキリム
今回のキリム展で珍しいモルドバのローズキリムと呼ばれるキリムが
入ってきていますのでご紹介。
モルドバ(モルドヴァ)は東ヨーロッパに位置する内陸国であり、ルーマニアやウクライナと国境を接します。
現在は独立国家ですが、古代よりさまざまな国家による支配を受け、領土の占領・併合が繰り返された地域で、16世紀にはオスマン帝国の支配下にありました。
このようなモルドヴァ地方でもキリム織りの伝統が存在しており、このような独自性の強いキリムが織られています。
デザインが一気に具象化して、図案もヨーロッパの雰囲気が漂っています。
近代ではモルドヴァとルーマニアで主に壁用タペストリーとして使われてきたそうです。
色は重厚な黒などをベースにした深めの色にコントラストをなす鮮やかなブーケのような
花のデザインがざまざまにアレンジされて織り込まれて、
色使いや図案が、ヨーロッパで調の刺繍にみられるデザインに似ています。
まるで絨毯のようなデザインですが、キリムの織りなので用途も広く、お使いいただきやすいのも特徴です。
重厚感があり、洋間の応接室やダイニングなどにおすすめです。